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特別ゲスト イラストレーター:カズキヨネさん

2009/10/13
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9月20日(日)、東京校で行われた体験授業では、『緋色の欠片』シリーズや『薄桜鬼〜新撰組奇譚〜』など、イラストレーター・原画家として活躍中のカズキヨネさんを特別ゲストにお迎えしました。『薄桜鬼』といえば、原画集やファンディスク『薄桜鬼 随想録』(PSPソフト)が今年8月に発売されたばかり。この日は、そんな『薄桜鬼』のイラストがどのように描かれたのか、その工程をスクリーンに映して実演していただきました。

■『薄桜鬼』の世界が目の前に!大画面での特別授業

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まずスクリーンに映し出されたのは『薄桜鬼 原画集』の表紙イラスト。その美しさに会場からは歓声が! 授業では、構図から下書き、線画、色付け、と完成までの手順を実際に画面で見せていただきました。衣装の描き方や質感を出すためのテクニックもレクチャーしていただき、貴重なお話を逃すまいと会場にはメモを取る中高生の姿もありました。

「絵の仕事をしていて良かったことは?」という司会の田中先生からの質問には、「やっぱり大好きな絵を描いて生活できる、ということですね」とのこと。さらに「自分の絵をより多くの人に見ていただけるようになったことが、とても嬉しいです」と笑顔で語ってくださいました。 授業後の質問タイムでは、憧れのカズキさんに直接質問できるとあって会場はちょっと高揚気味。イラストに関することから仕事全般についてまで、さまざまな質問が飛び出しました。

 

表紙イラストができるまで。その一部をお見せします!
▼写真をクリックすると大きく表示されます▼

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中高生からの質問にもひとつずつ丁寧に答えてくださったカズキヨネさん。集まった中高生にとって、貴重な一日になったと思います。お忙しいところ本当にありがとうございました。

■授業後の対談:キャラクターを描く上で大切なこととは

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特別授業の後、東京校コミック学科担当の田中先生とカズキヨネさんに、キャラクターを描くことについてお話しいただきました。

田中先生:こういうキャラクターが描きたい、と思っても技術が追いつかないことってあると思うんですが、カズキさんにもそういう時期はありましたか?

カズキさん:ありましたね。絵を描く技術が上がる過程で、自分の中での「よく描けた」というレベルも変わっていきますよね。「傑作だ!」と思って描き上げたこともあれば、どう直せばいいかは分からないけど「ちょっと変だな」という感覚が残ることもありました。どんな作品も数年経って見ると「なんだろう、この下手な絵は」って思いますね(笑)。

田中先生:学生の話を聞いていると、やっぱり少し前に描いた絵がすごく下手に感じたりする子が多いですね。カズキさんのようにプロとして仕事をしていてもそう感じることがあるんですか。

カズキさん:ありますよ!「もうその絵は出さないでください!」って心の中で叫んでいるものもいっぱいあります。

田中先生:まだまだ成長しているからそう思える、ということですね。

カズキさん:そうですね。ただ、今回の『薄桜鬼』もそうですが、ゲームなどは完成までに何年もかかります。そうすると、最初と最後で絵が変わってきたりするので、絵のテイストを一定に保つのが難しいですね。

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田中先生:それを保つのに、何かしていることはありますか?

カズキさん:そのために今ちょうど、PSPの『薄桜鬼』を息抜きも兼ねてプレイしています。実際にゲームをしている人の気持ちとリンクしないと、キャラクターが別人になってしまうこともありますから。『薄桜鬼』の世界をきちんと最初から最後まで把握して描くと、自然とそのキャラクターの表情になってくれるんですよ。

田中先生:なるほど。キャラクターを描くのが好きっていう学生はたくさんいますね。でも、今の話を聞いていると、ビジュアルだけじゃなくそのキャラクターの生き様というか、人間性や内面を理解して描くようにしている感じがしますね。

カズキさん:そうですね。まずそのあたりをつかめないと、自分の中でキャラクターが人形になってしまうんです。仕草や表情も自然に出せないですし、ただ格好よく構えているだけになってしまうので。

田中先生:よく学校長が、声優学科の人たちに説明する際「技術・テクニックではなく、いかにそのキャラクター自身に自分をシンクロさせるか」という話をするんですが、絵の場合もやはりキャラクターに気持ちをシンクロさせて描くことが大事なのでしょうか。

カズキさん:私は大事だと思っていますね。表面的な設定、例えば「インテリ系」とか「体育会系」というのを理解して描くのは簡単じゃないですか。仕草や表情をより人間らしく描き出すには、やっぱりキャラクターの内面を知る必要があるんじゃないかな、と思います。

田中先生:今日は貴重なお話をありがとうございました。

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